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homeページCollection常設展示バロック美術
Introduction of an artist(アーティスト紹介)
画家人物像

ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ Gian Lorenzo Bernini
1598-1680 | イタリア | バロック

ピエトロ・ダ・コルトーナと共に、17世紀のイタリアにおいてバロック様式の発展に決定的な役割を果たした初期バロック美術の彫刻家兼建築家。その活躍は画業にまで及び、そのどれもが規範にとらわれない自由で感覚的な表現をおこなう。高名な彫刻家であり父でもあるピエトロに手ほどきを受けたことで芸術の道に入る。8歳の時にローマに移り、10代の頃には収集家から注文を受けるまでに成長、20代(青年期)には『ダヴィデ』や『プロセルピナの略奪』など数多くの傑作を残す。父ピエトロがそうであるように、ミケランジェロに強く影響を受けたと研究されるが、ベルニーニが手がけた作品にはミケランジェロにはない肉体と精神、運動性と感情の一致が示されており、ルネサンスの巨匠と同様、古典美術を賛美しながらも独自の様式を確立。また幼児期より親交のあった教皇パウロス5世に寵愛され教皇庁の仕事に携わるが、次の教皇イノケンティウス10世の時代には嫉妬を受け、重要な仕事は任されなくなるも、ベルニーニの最高傑作である『四大河の噴水』や『聖テレジアの法悦』などを制作することによって、教皇イノケンティウス10世に自身の力を示した。


Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説)
【全体図】
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聖テレジアの法悦 (The Ecstasy of Saint Therese)
1645-1652年 | 383×225cm | 大理石 | 高さ:350cm
サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア聖堂 コルナーロ礼拝堂

巨匠ジャン・ロレンツォ・ベルニーニの、そしてバロック彫刻の最高傑作『聖テレジアの法悦』。16世紀スペインの神秘的思想家であり、シエナの聖カタリナ同様、最初の女性教会博士として聖列された聖女テレジアの奇蹟的な法悦(脱魂)体験を題材に制作された本作は、聖女が神に魂を触れられることによって浮かべる恍惚(エクスタシー)の刺激的な表情と、甘美かつ大胆な運動性を取り入れながら決して聖性を失わない彫刻の表現は、まさにバロック様式の美の到達点を示している。また本作の主題≪聖テレジアの法悦≫とは、聖女が幻の中に見た天使によって自身の心臓を火の矢を突き刺されるも、激しい痛みと共に神の愛撫による絶対的な恍惚を感じた脱魂体験を指すもので、17世紀に起こった対抗宗教改革期によく表現された主題である。

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【全体図】
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福者ルドヴィカ・アルベルトーニ
(Beata Ludovica Albertoni) 1671-1674年
大理石 | サン・フランチェスコ・ア・リーパ聖堂(ローマ)

初期バロック彫刻を代表する巨匠ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ晩年期の傑作『福者ルドヴィカ・アルベルトーニ』。没落しつつあった当時のローマで男色の罪で告発された弟ルイージの恩赦を得るために教皇一族のために数多くの作品を手がける中、パルッツォ・アルベルトーニ枢機卿の依頼によって無償でベルニーニが制作した本作は、死の淵で苦しみながらも、父なる神と共になる神聖な融合に歓喜する≪福者ルドヴィカ・アルベルトーニ≫の彫刻である。ルイーザ・アルベルトーニとも呼称される福者ルドヴィカ・アルベルトーニは、現在も聖人としては認定されていないものの、裕福で著名な一族に生まれながらも、その手にする財産を献身的に貧者への施しに用いて、健康を害し、最後は天へ召されたとされる女性で、本作ではベルニーニの神秘性への傾倒と理想化した女性の美を示している。胸に手を置き今まさに神の下へと帰らんとする福者ルドヴィカ・アルベルトーニの表情は、苦しみの中にあるとは思えないほど甘美性を漂わせており、緩やかな曲線による横たわる全身像は極めて劇的でありながら官能性を如実に感じさせる。このような宗教的な神秘体験による歓喜の官能性は、ベルニーニが示した表現の最も特筆すべき点であり、今日も観る者を強く感動させる。

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