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痩せた警備隊(分隊長レイニール・レアルと副官コルネリス・ミヒースルゾーン・ブラーウの部下たち)
1633-37年頃
(The Meagre Company "The Corporalship of Captain Reynier Reael and Lieutenant
Cornelis Michielsz.Blaeuw")
207×337cm | 油彩・画布 | アムステルダム国立美術館 |
17世紀のオランダ絵画黄金期の画家フランス・ハルスが1630年代に手がけた集団肖像画の代表作『分隊長レイニール・レアルと副官コルネリス・ミヒースルゾーン・ブラーウの部下たち』。通称、『痩せた警備隊』と呼ばれる本作は、フランス・ハルスにとって唯一となるハールレム以外の地アムステルダムからの注文となる作品で、注文主たちが(画家が居住していた)ハールレムではなくアムステルダムで肖像画を仕上げるよう命じるも、フランス・ハルスがそれを拒否した為、右半分を同地の画家ピーテル・コッデが1637年頃に仕上げることになった。本作では中央から左半分強あたりまでがフランス・ハルス本人の筆による部分で、この頃の画家の大きな特徴でもある、色彩のモノクローム的傾向を感じさせる。特に左端の旗手に示されるグレイッシュな衣装の色彩表現は、後期印象派の画家フィンセント・ファン・ゴッホも弟テオ宛の手紙の中で絶賛している。
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