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ヤーコブ・ヨルダーンス (Jacob Jordaens)
2006/10/01掲載
【全体図】
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■
酒を飲む王様(豆の王)
(The King Drinking (The Bean King)) 1640年頃
156×210cm | 油彩・画布 | アントワープ王立美術館
17世紀フランドルの画家ヤーコブ・ヨルダーンスが数多く描いた風俗画作品の代表的作例のひとつ『酒を飲む王様』。本作に描かれるのは、神の子イエス降誕の祝祭にまつわる風俗行事のひとつ≪豆の宴≫で、ヨルダーンス独特の鋭い観察眼による人々の生活観豊かな描写は最も特筆すべき特徴のひとつである。本場面≪豆の宴≫行事の主役のひとりである画面中央の王冠を被る(王役の)老人はヨルダーンスの師である同地の画家アダム・ファン・ノールト(ヨルダーンスはアダム・ファン・ノールトの娘と結婚した)の姿とされ、この愉快で滑稽な場面の中で極めて大きな存在感を示している。それは、≪豆の宴≫行事のもう一方の主役である王の従者役の者たちが酒を飲む際に必ず発しなければならない(王が飲むという)言葉や、従者役の者たちによって奏でる音楽の生き生きとした躍動感や幸福感などによって相乗的に昇華されているからに他ならない。また一方でフクロウや消えた蝋燭など愚行や儚い喜びの象徴のアトリビュートが描かれるなど、人間の行動における慢性で怠惰な罪意識への深い洞察も示されている。なおヨルダーンスは本主題を描いた作品を数多く手がけており、現存する作品だけで
エルミタージュ美術館版
、
ウィーン美術史美術館版
、
カッセル州立美術館版
など本作の他に7点が確認されている。
関連:
エルミタージュ美術館版『酒を飲む王様』
関連:
ウィーン美術史美術館版『酒を飲む王様』
関連:
カッセル州立美術館版『酒を飲む王様』
【酒を飲む王の愉快な姿】
酒を飲む王の愉快な姿。本作に描かれるのは、神の子イエス降誕の祝祭にまつわる風俗行事のひとつ≪豆の宴≫で、ヨルダーンス独特の鋭い観察眼による人々の生活観豊かな描写は最も特筆すべき特徴のひとつである。
【王役の老人の隣で音楽を奏でる男】
王役の老人の隣で音楽を奏でる男。≪豆の宴≫行事の主役のひとりである画面中央の王冠を被る(王役の)老人はヨルダーンスの師である同地の画家アダム・ファン・ノールト(ヨルダーンスはアダム・ファン・ノールトの娘と結婚した)の姿とされ、この愉快で滑稽な場面の中で極めて大きな存在感を示している。
【「王が飲むぞ」と言葉を発する男】
「王が飲むぞ」と言葉を発する男。≪豆の宴≫行事のもう一方の主役である王の従者役の者たちが酒を飲む際に必ず発しなければならない(王が飲むという)言葉や、従者役の者たちによって奏でる音楽の生き生きとした躍動感や幸福感などによって王役の存在感が相乗的に昇華されている。
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