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聖イグナティウス・デ・ロヨラの栄光
(イエズス会の伝道の寓意) (Gloria di sant'Ignazio di Loyola (Allegoria
del Missione dei Giesiti))
1691-1694年 | フレスコ | サン・ティニャーツィオ聖堂(ローマ) |
17世紀後期バロック巨匠アンドレア・ポッツォの最高傑作『聖イグナティウス・デ・ロヨラの栄光』。イエズス会総会長にローマへ呼ばれサン・ティニャーツィオ聖堂の壁画装飾として身廊天井に描かれた天井画である本作は、イエズス会の創始者聖イグナティウス・デ・ロヨラが父なる神及び神の子イエスの御名から発せられる聖なる光を受け、イエズス会士が世界(当時考えられていた世界を構成する四大陸ヨーロッパ、アフリカ、アジア、アメリカが擬人化され表現される)へとその教えを伝道していく場面≪イエズス会の伝道の寓意≫が描かれている。古代ローマ美術の先例に倣う遠近法を用いた、建築物(サン・ティニャーツィオ聖堂)と天井画が一体となる建築的絵画技法を駆使し、聖イグナティウスとイエズス会の偉大な功績を、幻想的にすら感じさせる空想的な空間を構成によって劇的に表現されている。このような≪アポテシオス≫と呼ばれる、(遠近法などの)建築的絵画技法を用いて神や聖人を賞賛する表現形式の最も優れた作例として後世の画家に多大な影響を与えたほか、現在も数多くの人々を魅了し続けている。
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