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ピーテル・パウル・ルーベンス (Rubens,Peter Paul)
2005/11/24掲載
【全体図】
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麦わら帽子(シュザンヌ・フールマンの肖像)
1622年頃
(Le Chapeau paille "Susanne Fourman")
79×54.5cm | 油彩・板 | ロンドン・ナショナル・ギャラリー
ルーベンスの最も良く知られる代表的な肖像作品『麦わら帽子(シュザンヌ・フールマンの肖像)』。本作はルーベンスが最初の妻イザベラ・ブラントと死別した数十年後に再婚した、二番目の妻エレーヌ・フールマンの姉であるシュザンヌ・フールマンを描いたもので、本来はフェルト帽を被っているのであるが、18世紀末より≪麦わら帽子≫との愛称で呼ばれてきた。ルーベンスの大きな特徴である筆跡を残す軽やかなタッチや女性美を追求した丸々しい肉感的な人物描写はもちろん、本作の愛称≪麦わら帽子≫の名が示すよう、身なりの良い洗練されたシュザンヌ・フールマンの衣装の表現も、本作の中で最も注目すべき点のひとつである。ルーベンスは本作の中で、肖像画らしく(美化された)的確な表現をするだけでなく、良き友人であったシュザンヌ・フールマンの内面的特徴を良く理解し描いており、それは女性としての柔らかさや優しさだけではなく、ひとりの人間の凛とした力強い眼差しを以って示されている。
【フェルト帽を被るシュザンヌ・フールマン】
18世紀末より≪麦わら帽子≫との愛称で呼ばれてきた本作はルーベンスが最初の妻イザベラ・ブラントと死別した数十年後に再婚した、二番目の妻エレーヌ・フールマンの姉シュザンヌ・フールマンを描いたもので、ルーベンスとは良き友人であった。
【凛とした力強い眼差し】
女性としての柔らかさや優しさだけではなく、ひとりの人間の凛とした力強い眼差し。本作はルーベンスの肖像画を理解する最も良き作例のひとつで、画家の対象を表現する的確な描写力はもちろん、内面をも描き出す優れた洞察力は特筆すべき点。
【筆跡を残す軽やかなタッチ】
ルーベンスの大きな特徴である筆跡を残す軽やかなタッチ。女性美を追求した丸々しい肉感的な人物描写はもちろん、本作の愛称≪麦わら帽子≫の名が示すよう、身なりの良い洗練されたシュザンヌ・フールマンの衣装の表現も、本作の中で最も注目すべき点のひとつである。
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