2008/07/12掲載
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画家アシル・アンプレールの肖像(Portrait d'Achille Emperaire) 1869-70年頃 200×122cm | 油彩・画布 | オルセー美術館(パリ) 疲弊的ながらも力強い意思を宿した瞳の表情。本作はセザンヌ同様、南仏の小町エクス=アン=プロヴァンス(通称エクス)出身の画家であり良き友人のひとりでもあった≪アシル・アンプレール≫を描いた肖像作品である。
【力強い意思を宿した瞳の表情】 太く雄々しい輪郭と筆触。画家が30歳の頃(1869-70年)に制作された本作でのアシル・アンプレールは身体こそ正面を向けているものの、その顔と視線はやや斜め下に向けられており、かつて王族や貴族、皇帝などが描かせた厳格性の高い公式な肖像画とは異なる、人間味に溢れている。
【太く雄々しい輪郭と筆触】 【強烈な光による明暗の対比】 |