2011/10/07掲載
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林檎とビスケット(リンゴとビスケット)(Pommes et biscuits) 1879-1882年頃 45×55cm | 油彩・画布 | オランジュリー美術館 絶妙に配置される林檎。セザンヌはかつての友人エミール・ゾラから幼い頃に林檎をもらったことが知られており、そのような経緯からも林檎という画題に対して強い執着を抱いていたとの考察がされている。
【絶妙に配置される林檎】 林檎の色彩と対比的な青皿。リンゴを始めとした果物の画題作品は、少なくとも70年代には30作品以上、80年代には45作品以上、90年代から晩年にかけては40点以上制作されていることが確認されている。
【林檎の色彩と対比的な青皿】 画面を引き締める緑色の壁。セザンヌが述べたと伝えられる「リンゴでパリを驚かせたい」という言葉は、友人エミール・ゾラの小説『制作』の主人公画家クロード・ランティエの台詞「素晴らしく描かれた、たった1本の人参で革命をおこすことができる」を意識したものであると考えられている。
【画面を引き締める緑色の壁】 |