2008/11/27掲載
■
馬鈴薯を食べる人たち(食卓についた5人の農民)(Les mangeurs de pommes de terre (cinq paysans attablés)) 1885年 82×114cm | 油彩・画布 | ファン・ゴッホ美術館 関連:『馬鈴薯を食べる人たち』第一作(最初の習作) 関連:『馬鈴薯を食べる人たち』第二作
カップにコーヒーを注ぐ老婆。本作は、貧しい労働者階級の家族が、小さな慎ましいランプの光の中で夕食として馬鈴薯(じゃがいも)を食する情景を画題にした作品で、労働者への宗教画にも通じる聖性を含んだ賛美と深い共感が示されている。
【カップにコーヒーを注ぐ老婆】
食卓に上げられた馬鈴薯(じゃがいも)。ゴッホは本作を制作した後に「僕はこの絵で何よりも、ランプの下で皿に盛られた馬鈴薯を食べる人々の手が、大地を耕していた手であることを明確に表現することに力を注いだ」と言葉を残している。
【食卓に上げられた馬鈴薯(じゃがいも)】
強烈な明暗と光の描写。強烈な陰影と光の描写によって登場人物や各構成要素は闇の中で浮かび上がるかのように表現されており、その姿や様子は風俗的な内容ながら聖画のような厳粛性を感じさせる。
【強烈な明暗と光の描写】 |