2004/09/01掲載
■
星月夜-糸杉と村-Nuit étoilée (cyprès et village)1889年 | 73×92cm | 油彩・画布 | ニューヨーク近代美術館
星降るような空を創造したいと自身が投書した手紙の中でも語っているゴッホが、それを表現した象徴的な作品である本作の最も印象的な、渦を巻く暗雲の中で光を放つ月。
【暗雲の中で光を放つ月】
渦を巻くような暗雲の表現。本作でゴッホは、本来の静寂に包まれた闇夜を描くのではなく、自身のエネルギーを発散するかの如く、黙示禄的な印象を抱かせる激情に溢れた夜を描いた。
【渦を巻くような暗雲の表現】
糸杉と呼ばれる天高く伸びた杉の木。この糸杉を始めとする大半のものは本作はゴッホが入院していたサン・レミのカトリック精神病院の病室から見た風景を元にされているが、画面中央の北欧的小村と教会はゴッホの想像によって描かれた。
【糸杉と星】 |