2007/10/18掲載
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温室にて(Dans la serre) 1878-79年115×150cm | 油彩・画布 | ベルリン国立美術館
妻の方へ視線を向けるジュール・ギュメ。モデルであるジュール・ギュメは高級地であるフォブール・サン・トレノ街で流行のドレスショップを営み、妻のギュメ婦人は画家の数少ない社交界に繋がりのある女性の友人であった。
【妻の方へ視線を向けるジュール・ギュメ】
無関心な態度の妻ギュメ婦人。この頃(1870年代以降)に制作された画家の作品に多く見られる、このような女性の無関心な態度は、上流階級の女性個々の自意識の本質的な表れであるとの指摘がされている。
【無関心な態度の妻ギュメ婦人】
異国情緒に溢れた温室内の植物。本作の温室内に茂る異国情緒に溢れた植物による圧迫的空間構成や、画面ほぼ中央で接近する互いの手の指にはめられるそれぞれの結婚指輪、夫妻のわざとらしさやぎこちなさの残る姿態の表現、鮮やかで鮮明な色彩の描写なども注目すべき点として挙げられる。
【異国情緒に溢れた温室内の植物】 |