2008/07/06掲載
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アルジャントゥイユの散歩道(Promenade d'Argenteuil) 1872年 50.4×65.2cm | 油彩・画布 | National Gallery (Washington) アルジャントゥイユの近代化を象徴する遠景の煙突。本作は画家が1771年12月から翌1772年1月にかけて滞在(居住)した、パリ北西20kmにあるセーヌ川右岸の街≪アルジャントゥイユ≫の散歩道(プロムナード)の風景を描いた作品である。
【近代化を象徴する遠景の煙突】 セーヌ川に浮かぶ一隻のヨット。画面左側には土地を象徴するセーヌ川とそこを進む一隻のヨット、そして画面中央から右上にかけて青々とした広大な空が広がっており、画面全体に寂々とした雰囲気を漂わせている。
【セーヌ川に浮かぶ一隻のヨット】 散歩道に差し込む筋となった陽光。戸外制作の大きな目的となる明瞭で自然的な陽の光の追求と、それによる絶妙な効果の表現は秀逸の出来栄えを示しており、特に散歩道に差し込む筋となった陽光の表現やセーヌ川に反射する光の描写は観る者の目を奪うばかりである。
【散歩道に差し込む筋となった陽光】 アルジャントゥイユの行楽地化を表す木陰の人々。画面中央より下部分の右側に本作の主画題となる散歩道が配されており、その最右側部分にはアルジャントゥイユの行楽地化を表すように婦人らが木陰で休息している。
【行楽地化を表す木陰の人々】 |