2008/02/11掲載
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バラの並木道、ジヴェルニー(Une allée des rosiers, Giverny) 1920-1922年 89×100cm | 油彩・画布 | マルモッタン美術館(パリ) 関連:マルモッタン美術館所蔵 『バラの小径』
抽象的な表現によって描かれる薔薇の小径。1890年代初頭以降、画家が描き続けた自身のアトリエを兼ねた邸宅の庭の中央には、アーチ状の木々で覆われた薔薇の並木道があり、本作ではそれを正面から捉えた視点で描かれている。
【抽象的な表現の薔薇の小径】
筆圧の強さを顕著に感じさせる画家独特の筆致。画家の衰えない絵画への意欲・精力を感じさせる本作の(結果としてそうなった)抽象的表現は、観る者にジヴェルニーの邸宅の庭に自らが造園した薔薇の小径からモネが受けた霊感を感じさせるだけではなく、ある種の幻想・幻惑的な雰囲気すら感じさせる。
【筆圧の強さを顕著に感じさせる筆致】
光とそこに落される影(陰影)が織り成す絶妙な色彩。本作は画家が晩年に国家へと寄贈するために制作した睡蓮の大画面構成による装飾画と同じ頃に手がけられた、薔薇の小径をモティーフとした連作の中の一点である。
【光と影が織り成す絶妙な色彩】 |