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作品イメージ
homeページCollection常設展示マニエリスムポントルモ (Pontormo)
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2005/03/30掲載
【全体図】
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ヴィーナスとキューピッド (Venere e cupido) 1532-34年頃
128×197cm | 油彩・板 | アカデミア美術館(フィレンツェ)

ポントルモの代表的な寓意画とされる、この『ヴィーナスとキューピッド』。肉体の表現や構図などミケランジェロの素描に基づき制作された本作の主題は、題名の意味するものと同様に≪愛と美≫で、ミケランジェロの友人であったバルトロメオ・ベッティーニの為に制作されるが、その後、公爵アレッサンドロ・デ・メディチが所蔵することとなった。また本作はかねてからポントルモの真筆であるか、その真贋において議論が重ねられてきたものの現在ではポントルモの作品として研究者の意見はほぼ一致している。ヴィーナス、そしてキューピッドは愛や美、豊潤の意味する寓意とされており、特に美の女神ヴィーナスのリアリスムを追求しながらも完全なる肉体美と圧倒的な迫力は、ミケランジェロが手がけ表現した人体的特長に極めて近く、肉体における男性的特徴(筋肉)と女性的特徴(愛、又は性的な優美性)の融合が示されており、本作のマニエリスム的な様式美は他の追随を許さぬほどに優れている。愛や美、豊潤の意味する寓意とされているヴィーナスとキューピッドは互いに顔を近づけ、まさに口づけを交わさんとしている。また双方の手は(キューピッドが背負う)愛の矢にかけられており、両者の緊密な関係を物語っている。そして矢に手の掛かるヴィーナスの指が示す方には、愛の矢を放つ弓と、≪偽り≫の寓意と解釈される二つの仮面が描かれているなど、本作には様々な寓意が配されている。


【ミケランジェロの素描に基づく構図】
本作の主題であるヴィーナスとキューピッドはミケランジェロの残した素描に基づき構成されている。ヴィーナス、そしてキューピッドは愛や美、豊潤の意味する寓意とされている。

【愛と美を表現したヴィーナスの裸体】
愛と美の象徴であるヴィーナスの裸体。リアリスムを追求しながらも完全なる肉体美と圧倒的な迫力は、ミケランジェロが手がけ表現した人体的特長に極めて近い。

【画面左に配される二つの仮面と弓】
画面左に配される二つの仮面と弓。矢に手の掛かるヴィーナスの指が示す方には、愛の矢を放つ弓と、≪偽り≫の寓意と解釈される二つの仮面が描かれているなど、本作には様々な寓意が配されている。

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