2010/04/22掲載
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リヴィエール嬢の肖像(Portrait de Mlle Rivière) 1805年 100×70cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館(パリ)
清潔な印象を受けるリヴィエール嬢の表情。本作はナポレオンが皇帝に即位した、所謂フランス第一帝政時代の重要な高官フェリベール・リヴィエールが、当時15歳(又は13歳)の愛娘≪リヴィエール嬢≫の肖像画制作をアングルに依頼し手がけられた作品である。
【清潔な印象を受けるリヴィエール嬢】
長手袋の質感的対比。無垢的で崇高な精神性はリヴィエール嬢が身に着ける(当時流行していたウエスト位置の高い)純白のドレスと絶妙に呼応しており、まるで古代の女神にも通じる幻想的な神々しさを感じることができる。
【長手袋の質感的対比】
ルネサンス風の牧歌的風景描写。左右に広がる森林や湖の描写によって水平を強調しつつ、教会の尖塔の垂直が絶妙なアクセントとなっており、さらにこの尖塔はリヴィエール嬢の自然体的な直立とも呼応している。
【ルネサンス風の牧歌的風景描写】 |