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聖なる親族 (Die Hl. Sippe) 1509年
120×142.5cm(120×99cm,120×43.5cm) | Oil on panel
Stadelsches Kunstinstitut, Frankfurt |
クラナハが手がけた代表的な三連祭壇画のひとつ『聖なる親族』。現在フランクフルトのシュテーデル美術研究所に所蔵される本作は≪聖家族≫を主題とし、中央部分の聖母子と聖母の両親、左翼部分のフリードリヒ賢明公と聖母子像、右翼部分のヨハン不動公と聖母子像から構成される。祭壇画中央は幼児キリストと聖母マリア、マリアの母アンナのほか、聖母マリアの左には夫の聖ヨセフ、後ろにはマリアの父ヨアキム、母アンナの後添い(ヨアキムの死後連れ添った夫)クレオファス、サロメの姿が描かれている。右翼部分には幼子を抱くクレオファスの娘マリアと、その夫アルバヨ(フリードリヒ賢明公)が描かれ、背景も中央部分につながる遠近法によって巧みに描写されている。また本作の外面部分(両翼部分裏面)には、聖母マリアとマリアの母アンナが描かれている。
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