2005/08/30掲載
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セニガリアの聖母(Madonna di Senigallia) 1470年代61×53.5cm | テンペラ・板 | マルケ美術館(ウルビーノ)
厳粛な面持ちの聖母マリア。聖母マリアと祝福のポーズを取る幼子イエスを中心に左右へ2天使を配した、対照性をみせる安定的な構図は、ネーデルランド絵画の影響が指摘される部屋へ射し込む柔らかい光の表現と重なり、圧倒的な美しさを見せる。
【厳粛な面持ちの聖母マリア】
祝福のポーズを取る幼子イエスの姿。おそらくは宮廷内を模した部屋の中に描かれるイエスのその表現は、あくまでも神性を意識され描かれている。また幼子イエス手にする白薔薇や、左右の2天使の衣服、背景の柱に見られる細密描写はネーデルランド絵画の影響と研究されている。
【祝福のポーズを取る幼子イエスの姿】 |