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作品イメージ
homeページCollection常設展示バロック美術ヘダ・ウィレム・クラース (Willem Claesz. Heda)
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2007/03/18掲載
【全体図】
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銀の食器とパイのある静物 (Banquet Piece) 1633年
58.6×79.3cm | 油彩・画布 | フランス・ハルス美術館

17世紀オランダ絵画黄金期の静物画家ヘダ・ウィレム・クラースによるモノクローム・バンケッチェ作品のひとつ『銀の食器とパイのある静物』。画家の主要なモティーフの新たな多様性が示される1630年代前半期に手がけられた本作は、ブラックチェリーを包んだ食べかけのパイや、ヘダお馴染みの銀食器やグラス、白地のナプキン、皮を剥いたレモンなどを描いたモノクローム風の静物画(晩餐図)で、緑暖色的な色彩による統一感と写実描写によって表現される本作は、ある種、抑止的であり、ひとつの美としてこの晩餐図を捉えたときに、極めて高い効果を生み出していることに気付かされる。画面の40%を占める背景にかかる光彩加減と、各静物に反射する緻密な光沢の表現は、見事なまでに対称的美的感覚を観る者に訴えるものの、全体像としては見事な調和性と独特な協調性に満ちている。また細部に注目してみると、パイの質感を感じさせる濃密な描写を始め、銀食器に映り込む各静物の卓越した表現、上質な光沢感のある白地のナプキンの柔らかい質感表現、瑞々しいレモンの切り口など本作には画家の類稀な画力が存分に発揮されている。


【濃密なブラックチェリーパイの描写】
濃密なブラックチェリーパイの描写。画家の主要なモティーフの新たな多様性が示される1630年代前半期に手がけられた本作は、ブラックチェリーを包んだ食べかけのパイや、ヘダお馴染みの銀食器やグラス、白地のナプキン、皮を剥いたレモンなどを描いたモノクローム風の静物画(晩餐図)である。

【銀食器の映り込みの卓越した表現】
銀食器に映り込む各静物の卓越した表現。緑暖色的な色彩による統一感と写実描写によって表現される本作は、ある種、抑止的であり、ひとつの美としてこの晩餐図を捉えたときに、極めて高い効果を生み出しており、背景にかかる光彩加減と、各静物に反射する緻密な光沢の表現は、見事なまでに対称的美的感覚を観る者に訴えるながら、全体像としては見事な調和性と独特な協調性に満ちている。

【白地のナプキンの柔らかい質感表現】
白地のナプキンの柔らかい質感表現。パイの質感を感じさせる濃密な描写を始め、銀食器に映り込む各静物の卓越した表現、上質な光沢感のある白地のナプキンの柔らかい質感表現、瑞々しいレモンの切り口など本作には画家の類稀な画力が存分に発揮されている。

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