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アントニオ・デ・ペレーダ (Antonio de Pereda)
2007/01/19掲載
【全体図】
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貴紳の夢
(Sueño del caballero) 1660年頃
152×217cm | 油彩・画布 | 王立サン・フェルナンド美術学校
17世紀スペインの画家アントニオ・デ・ペレーダの最も知られている代表作『貴紳の夢』。制作意図や目的、依頼主など作品制作に関する詳細は不明であるも、本作には様々な虚栄の寓意が散りばめられている。具体的には、知識と教養を示す書物、快楽を示す楽器(音楽)、富を示す宝石や金貨、武力を示す武器、偽りを示す仮面、限りある生を示す花瓶の花、死への儚さを示す頭蓋骨、時の流れを示す火の灯った蝋燭と金の時計など様々な寓意物によって表現される、相当の身分を持った肘掛椅子に座り転寝する若い貴族が見る夢の世界が、画面中央から右側にかけて広がっており、これらが混在する机の上には天使によって「AETERNE PUNGIT, CITO VOLAT ET OCCIDIT」と記された旗が掲げられている。特に、王冠や教皇の三重冠、騎士の甲冑、地球儀などは世界の支配の渇望を表す寓意であり、画家が本作に示した虚栄の要素の中でも最も注目に値する。また技巧的要素においても、本作はペレーダ後期の写実的で濃密な描写と盛期バロックの躍動的な表現との融合が強く示されつつある作品として重要視される。なお近年、根拠は乏しいものの本作をフランシスコ・パラシオスの作とする説が提唱されているが、一般的にはこれを支持していない。
【肘掛椅子に座り転寝する若い貴族】
肘掛椅子に座り転寝する若い貴族。制作意図や目的、依頼主など作品制作に関する詳細は不明であるも、本作には様々な虚栄の寓意が散りばめられており、特に、王冠や教皇の三重冠、騎士の甲冑、地球儀などは世界の支配の渇望を表す寓意であり、画家が本作に示した虚栄の中でも最も注目に値する。
【貴族の前に現れる天使】
貴族の前に現れる天使。貴族の夢が混在する机の上には天使によって「AETERNE PUNGIT, CITO VOLAT ET OCCIDIT」と記された旗が掲げられている。なお近年、根拠は乏しいものの本作をフランシスコ・パラシオスの作とする説が提唱されているが、一般的にはこれを支持していない。
【貴族の夢が示される様々な寓意】
貴族の夢が示される様々な寓意。知識と教養を示す書物、快楽を示す楽器(音楽)、富を示す宝石や金貨、武力を示す武器、偽りを示す仮面、限りある生を示す花瓶の花、死への儚さを示す頭蓋骨、時の流れを示す火の灯った蝋燭と金の時計など様々な寓意物によって貴族の夢の世界が表現されている。
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