homeページ
≫
Collection
≫
常設展示
≫
バロック美術
≫
レンブラント (Rembrandt Harmensz, van Rijn)
2006/11/15掲載
【全体図】
拡大表示
■
水浴する女
(Woman Bathing in a Stream) 1654-1655年頃
62×47cm | 油彩・板 | ロンドン・ナショナル・ギャラリー
巨匠レンブラントが残した女性像作品の中でも屈指の代表的作品のひとつ『水浴する女』。本作に描かれるのは、衣服の裾をたくし上げ水浴する女性(婦人)であるが、一部の研究者からは旧約聖書に記される人妻であるバト・シェバ(バテシバ)の水浴姿を目撃し恋をするダビデ王の物語≪水浴するバト・シェバ≫や、旧約外典に記される預言者ダニエルの逸話≪水浴するスザンナ≫を描いた作品であるとの指摘もされている。また荒く素早い筆跡から未完成または習作とも捉えられる場合があるも、画面左下部分に署名が残されることから一般的には完成作品と見なされる傾向にある。しかしながら本作は習作であれ完成作品あれ、その表現や色彩、構成においてレンブラントの描いた女性像作品の中でも特筆に値することは確かである。画家特有の赤褐色の色調の中で輝きを帯びる女性の肌は官能性というよりも寧ろ神聖な雰囲気を携えている。水浴する女性の極めて自然な動作の描写は明らかにモデルを使用した写生であることの証明であるほか、大胆に残される(一部では衝動的とも記された)筆跡には、画家の様式においてもあまり見られない独特の抽象性を感じさせる。また水浴する女性の足に接する水面と、そこに落ちる影の見事な表現にも注目したい。
【水浴する女性】
水浴する女性。本作に描かれるのは、衣服の裾をたくし上げ水浴する女性(婦人)であるが、一部の研究者からは旧約聖書に記される≪水浴するバト・シェバ≫や、旧約外典に記される≪水浴するスザンナ≫を描いた作品であるとの指摘もされている。
【荒く素早い筆跡】
荒く素早い筆跡。画家特有の赤褐色の色調の中で輝きを帯びる女性の肌は官能性というよりも寧ろ神聖な雰囲気を携えているほか、大胆に残される筆跡には、画家の様式においてもあまり見られない独特の抽象性を感じさせる。
【水浴する女性の足に接する水面】
水浴する女性の足に接する水面。水浴する女性の極めて自然な動作の描写は明らかにモデルを使用した写生であることの証明であり、女性の足に接する水面と、そこに落ちる影の見事な表現にも注目したい。
Copyright (C) Salvastyle.com - ++ All Rights Reserved.