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作品イメージ
homeページCollection常設展示バロック美術レンブラント (Rembrandt Harmensz, van Rijn)
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2006/10/07掲載
【全体図】
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天使のいる聖家族 (The Holy Family) 1645年頃
117×91cm | 油彩・画布 | エルミタージュ美術館

レンブラント1640年代を代表する宗教画作品のひとつ『天使のいる聖家族』。本作に描かれるのは柳で編みこまれた揺り篭の中で眠りにつく幼子イエスと、傍らにそれを慈愛に満ちた眼差しで見守る聖母マリアを、そして聖母子の背後におそらく牛車用のくびき(車を引く牛馬の頸の後ろにかける横木)を拵える夫の聖ヨセフが配される≪聖家族≫であるが、光輪など通常、宗教画に見られるイコノグラフ(図像)的要素は殆ど示されず、(当時の典型的な)簡素な住居の中での農民の生活の一場面のように表現されている。このような非常に温和的で、かつ類稀な詩情性を感じさせる表現について、この頃、既に財政が破綻し始めていたことなど、平穏な生活と環境とは言い難いレンブラントの状況による心情的な変化が重要な要素であったかどうかは定かではないが、この頃のレンブラントの作風の変化、つまり1640年代の精神性を携えた内向的傾向の表れが良く示される作例のひとつとしてのほか、当時のレンブラントが数多く制作した≪聖家族≫を主題とした作品の中で最も完成度の高い柔和な作品としても広く親しまれている。


【幼子イエスを見守る聖母マリア】
幼子イエスを見守る聖母マリア。本作に描かれるのは柳で編みこまれた揺り篭の中で眠りにつく幼子イエスと、傍らにそれを慈愛に満ちた眼差しで見守る聖母マリアを、そして聖母子の背後におそらく牛車用のくびき(車を引く牛馬の頸の後ろにかける横木)を拵える夫の聖ヨセフが配される≪聖家族≫である。

【揺り篭の中で眠る幼子イエス】
揺り篭の中で眠る幼子イエス。本作では光輪など通常、宗教画に見られるイコノグラフ(図像)的要素は殆ど示されず、(当時の典型的な)簡素な住居の中での農民の生活の一場面のように表現されているのが大きな特徴のひとつである。

【聖家族の下へ降臨する天使】
聖家族の下へ降臨する天使。本作はこの頃のレンブラントの作風の変化、つまり1640年代の精神性を携えた内向的傾向の表れが良く示される作例のひとつとしてのほか、当時のレンブラントが数多く制作した≪聖家族≫を主題とした作品の中で最も完成度の高い柔和な作品としても広く親しまれている。

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