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レンブラント (Rembrandt Harmensz, van Rijn)
2006/03/01掲載
【全体図】
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ユダヤの花嫁(イサクとリベカ)
(The Jewish Bride 'Isaac and Rebecca') 1660年代
121.5×166.5cm | 油彩・画布 | アムステルダム国立美術館
レンブラント晩年期の代表作のひとつ『ユダヤの花嫁』。長い間『ユダヤの花嫁』と誤って題名が付けられている本作は、旧約聖書を典拠とするイスラエルの民の祖アブラハムの息子イサクと、下僕エリエゼルによって連れてこられた妻リベカが愛し合い抱擁する場面≪イサクとリベカ≫を描いたもので、晩年期のレンブラント作品の特徴であるやや大雑把で平坦に描かれる画面の形態と、画家の作品で最もよく使用される色彩の組み合わせのひとつである赤色と金色による場面描写によって、本場面を厳粛でありながら極めて親密で、詩情性に富んだものへと昇華させている。またあまり表現されない主題であり、レンブラント独特の謎めいた秘密的な印象から、キリスト教圏外の国の儀式を描いたものであると考えられたことから『ユダヤの花嫁』と呼ばれた本作に登場するイサクとリベカについては、レンブラントの息子であるティトゥスとその妻マクダレナ・ファン・ローがモデルであるとの説も唱えられているが、現在、確証は得ていない。
【リベカを抱擁するイサク】
リベカを抱擁するイサク。本作の主題≪イサクとリベカ≫は、ペリシテ人の土地に滞在したイサクがリベカを妹と偽り生活を始めるも、ペリシテ人の王アビメレクに愛し合う場面を覗き見られたことから嘘を批難される場面であるが、本作ではそのような内容は影を潜め、二人の神秘的な愛のみが示されている。
【イサクの抱擁に慎みを見せるリベカ】
イサクの抱擁に慎みを見せるリベカ。リベカの胸を腕で覆うポーズは
慎みのヴィーナス
が典拠だと考えられている。またあまり表現されない主題であり、レンブラント独特の謎めいた秘密的な印象から、キリスト教圏外の国の儀式を描いたものであると考えられたことから『ユダヤの花嫁』と呼ばれた本作に登場するイサクとリベカについては、レンブラントの息子であるティトゥスとその妻マクダレナ・ファン・ローがモデルであるとの説も唱えられているが、現在、確証は得ていない。
【描かれる光に溶け込む色彩】
描かれる光に溶け込む色彩。晩年期のレンブラント作品の特徴であるやや大雑把で平坦に描かれる画面の形態と、画家の作品で最もよく使用される色彩の組み合わせのひとつである赤色と金色による場面描写によって、本場面を厳粛でありながら極めて親密で、詩情性に富んだものへと昇華させている。
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