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レンブラント (Rembrandt Harmensz, van Rijn)
2006/07/15掲載
【全体図】
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キリストの神殿奉献
(The Presentation in the Temple)
1631年 | 61×48cm | 油彩・板 | マウリッツハイス美術館
レンブラントのレイデン時代最末期に制作された代表作のひとつ『キリストの神殿奉献』。本作に描かれるのは、割礼の後、エルサレムの神殿へ赴き奉献するため律法に従い山鳩をひと番(又は家鳩の雛2羽とされる)持ちエルサレムへ向かうと、救世主の出現と会者を聖告され聖霊によって導かれていた同地の老シメオンが神殿で幼子イエスを抱き神を称え救い主であることを宣言すると共に、後に降りかかる救世主イエスへの受難を予言する場面(聖母の七つの悲しみの第一場面でもある)≪キリストの神殿奉献≫で、同場面でしばしば描かれる女預言者アンナと老シメオンによる聖告の成熟が劇的に表現されている。静寂とした神殿内へ射し込む救世主イエスや老シメオンらを照らす光は、神の啓示とも解釈できるほど神々しい輝きに満ち、本場面を観る者に信仰的な理解を促すことに成功している。このような静寂の中の光の表現はレンブラントの表現手法の大きな特徴のひとつであり、後には晩年の自画像に代表される内面的精神性を携えた独自の表現へと昇華してゆくのである。なおレンブラントは本作を描く数年前(1627年頃)に同主題を手がけており、その作品は現在ハンブルク美術館が所蔵している。
【幼子イエスを認める女預言者アンナ】
幼子イエスを認める女預言者アンナ。本作に描かれる主題≪キリストの神殿奉献≫ではしばしば女預言者アンナが共に描かれるほか、後に降りかかるイエスへの受難を予言する場面でもあるため、≪聖母の七つの悲しみ≫の第一場面として描かれる。
【聖母マリアと幼子イエスを抱くシメオン】
聖母マリアと幼子イエスを抱く老シメオン。本作の主題≪キリストの神殿奉献≫は、イエスの割礼の後、エルサレムの神殿へ赴き奉献するため律法に従い山鳩をひと番持ちエルサレムへ向かうと、老シメオンが神殿で幼子イエスを抱き神を称え救い主であることを宣言すると共に、後に降りかかる救世主イエスへの受難を予言する場面を指す。
【神秘的で神々しい光の表現】
神秘的で神々しい光の表現。静寂とした神殿内へ射し込む救世主イエスや老シメオンらを照らす光は、神の啓示とも解釈できるほど神々しい輝きに満ち、本場面を観る者に信仰的な理解を促すことに成功している。
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