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ハールレムのシント・バフォ聖堂の内部 1630年
（Interieur van de Grote of Sint-Bavokerk te Haarlem）
41×37cm | 油彩・板 | ルーヴル美術館（パリ） |
17世紀オランダの画家ピーテル・ヤンス・サーンレダムの最も著名な代表作のひとつ『ハールレムのシント・バフォ聖堂の内部』。本作に描かれるのは、画家が活躍したオランダの北ホラント州ハールレムに1400年頃建築（本堂は1470年以降、木製のアーチは1530年から1538年の間に建設）された大聖堂≪シント・バフォ聖堂≫の内部で、本作以外にもシント・バフォ聖堂を描いた作品がアムステルダム王立美術館所蔵版、ウースター美術館所蔵版、スコットランド・ナショナル・ギャラリー所蔵版、ロンドン・ナショナル・ギャラリー所蔵版、ベルリン国立美術館所蔵版などに12点確認されている。本作ではサーンレダム様式も最も特徴的な非常に綿密に計算された透視図法（線遠近法）を駆使した建築的描写法の典型例が示されており、特にアーチ状の天井の描写などは、教会の重厚な聖性・神秘性などを表現しているのみならず、明瞭な教会内の簡素でありながら清潔な描写は、人々を導く光に満ちた指導的建物としての独特な存在感を見事に表している。また色彩においても、画家の特徴的な白地の壁や、光彩を表現した輝くような黄乳色の秀逸な描写は観る者を強く惹きつける。このような建築（又は建築内部）を画題とした画家の作品は、当時としては全く新しい絵画芸術として人々に広く受け入れられ、後世の画家も多数、同様の作品を制作した。
関連：アムステルダム王立美術館所蔵版
関連：ウースター美術館所蔵版
関連：スコットランド・ナショナル・ギャラリー所蔵版
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