2004/09/01掲載
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デルフトの眺望(Gazicht op Delft) 1659-1660年98,5×117,5cm | 油彩・画布 | マウリッツハイス美術館
運河から出航する漁船。画面中央の石橋の左右に配されるスヒーダム門、ロッテルダム門は本来この視点からだと平行に見えるはずであるが、構図的により調和性を求めたフェルメールは、右側のロッテルダム門を外側を向くように再構成している。
【出航する漁船】
17世紀当時デルフトの象徴であり同地の英雄オラニエ公ウィリアムが埋葬された新教会。街の前景に影を、後景に光を当てる光彩描写や、理想的な美しさを求め現実の街の姿を変革し描いた表現は、同時代に制作された風景画の中でも特筆に値する出来栄えを示している。
【当時デルフトの象徴≪新教会≫】
影がかかるスヒーダム門(時計塔)。本作は、画家が生まれ生涯を過ごした≪デルフト≫の朝七時頃(作品内の時計塔は同時刻を指している)の街並みを描いた風景画で、今なお風景画の最高傑作のひとつとして評価されている。
【影がかかるスヒーダム門(時計塔)】 |