2007/04/18掲載
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ラ・ジャポネーズ(La japonaise) 1875-1876年231×142cm | 油彩・画布 | ボストン美術館 関連:ブレーメン美術館所蔵 『緑衣の女性(カミーユの肖像)』
魅惑的なカミーユ・ドンシューの表情。金髪のカツラ(鬘)を被ったカミーユは、如何にも日本的である朱色(赤色)地に、抜刀する武者などが立体感に刺繍された着物を纏い、わざとらしいまでの芸者風なポーズをとり、観る者を挑発するかの如く、笑みを浮かべ見つめている。
【魅惑的なカミーユ・ドンシューの表情】
浮き彫り的な立体感すら感じさせる着物に刺繍された抜刀する武者。本作は背後や床面に様々な団扇を配し、手に扇を持ち鮮やかな朱色の日本の着物を着た画家の妻カミーユ・ドンシューの姿を描いた作品で、1876年に開催された第2回印象派展に出品され、2000フランもの高額で売却された。
【着物に刺繍された抜刀する武者】
典型的なジャポネズリー的装飾要素である団扇。当時の欧州を始めとした先進国ではジャポニズムが席巻しており、特にモネは一際ジャポニズムに魅了・影響された画家のひとりで、本作は(モネ自身や日本趣味愛好者の最も好む)ジャポニズム的要素をふんだんに取り入れることを画家が意識し、作為的に制作したものだとも考えられる。
【ジャポネズリー的装飾要素である団扇】 |