Description of a work (作品の解説)
2007/09/08掲載
Work figure (作品図)
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エプト川のポプラ並木、白と黄の効果


(Poplars on the Bank of the Epte River) 1891年
100.3×65.2cm | 油彩・画布 | フィラデルフィア美術館

印象派最大の巨匠のひとりクロード・モネを代表する連作群『ポプラ並木』より『エプト川のポプラ並木、白と黄の効果』。本作に描かれるのはセーヌ川の支流であるエプト川岸に植えられた≪ポプラ並木≫で、目覚ましい成功を収めた連作『積みわら』に続き制作された本連作群には、モネの画業の意欲的で野心的な展開が顕著に示されている。本連作群は1891年の夏頃から翌年までの間に集中的に制作されており、その作品数は20点を超えている。本作に描かれる≪ポプラの木≫は1789年に起こったフランス革命や1848年に同国で起こった二月革命(不満を持った労働者階級による改革集会が政府によって強制的に解散させられた為に起こった大規模なデモやストライキ)の時に「自由の木」の象徴とされたため、同国の復興の象徴として本作品群が制作されたと解釈する説も唱えられている。本作に描かれるポプラ並木はエプト川に沿うよう緩やかなS字曲線を描いており、画面内に心地よいリズムを刻んでいるほか、エプト川に反射するポプラ並木の輝くような表現や色彩の使用は特筆に値する出来栄えである。このポプラ並木は河道の堤防としての役割も果たしていたが、本来は材木用として植えられた樹木で、本作が制作された1891年に議会で伐採計画が可決されると、モネは作品群を描き終えるためにポプラの木を落札し保有者となっていた材木商に落札金額の差額分を支払い、並木の共同保有者となることで伐採を延期させた。なお同様の構図で描かれた作品が日本のMOA美術館などに所蔵されている。

関連:個人所蔵 『ポプラ並木、夕日』
関連:MOA美術館所蔵 『ジュヴェルニーのポプラ並木:曇り空』


【全体図】
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渾然と描写される近景と遠景のポプラ。本作に描かれるのはセーヌ川の支流であるエプト川岸に植えられた≪ポプラ並木≫で、目覚ましい成功を収めた連作『積みわら』に続き制作された本連作群には、モネの画業の意欲的で野心的な展開が顕著に示されている。



【渾然と描写される近景と遠景のポプラ】

エプト川に反射するポプラ並木。本作に描かれるポプラ並木はエプト川に沿うよう緩やかなS字曲線を描いており、画面内に心地よいリズムを刻んでいるほか、エプト川に反射するポプラ並木の輝くような表現や色彩は特筆に値する出来栄えである。



【エプト川に反射するポプラ並木】

様々な色彩が重なるポプラの葉や枝。本作に描かれる≪ポプラの木≫は1789年に起こったフランス革命や1848年に同国で起こった二月革命の時に「自由の木」の象徴とされたため、同国の復興の象徴として本作品群が制作されたと解釈する説も唱えられている。



【様々な色彩が重なるポプラの葉や枝】

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