2011/07/19掲載
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湖畔(Au bort du lac) 1883年61×50cm | 油彩・画布 | マルモッタン美術館(パリ)
白い帽子を被る小さな少女。本作は画家夫妻(※モリゾの夫は始祖的画家エドゥアール・マネの弟ウジェーヌ・マネ)が待ち望んだヴィルジュストの家の近くにあったブーローニュの森と湖畔を背景に穏やかに遊ぶ少女を描いた作品である。
【白い帽子を被る小さな少女】
湖畔から上がってくる灰黒色の衣服を着た少女。白帽子の少女と灰黒色の衣服の少女、両者の他愛もないであろう日常風景は観る者に愛らしくほのぼのとした心緒の動きを導く役割を果たしている。
【湖畔から上がってくる少女】
湖で羽を休める白鳥。湖で羽を休める一匹の白鳥と小さな少女の白い帽子、そして灰黒色の衣服の少女の被る帽子の白模様によって構成される三角形の色彩的構成は画面に軽やかなリズムとこの平穏とした情景に安定感をもたらしている。
【湖で羽を休める白鳥】 |