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オルガス伯爵の埋葬 (Entierro del conde de Orgaz)
1586-1588年
460×360cm | Oil on canvas | サント・トメー聖堂(トレド) |
マニエリスム最大の画家エル・グレコの最高傑作のひとつ『オルガス伯爵の埋葬』。荒れ果てていたサント・トメー聖堂の再建に尽力し、1323年に没したオルガス伯爵(ゴンサロ・ルイス・デ・トレド)の逸話を題材に描いた本作は、画面上下で、イエスに導かれ天上へと昇華してゆくオルガス伯の魂の昇天と、当時の知識人や有力者に囲まれながら執り行われる肉体の埋葬という2場面を同時に構成しており、そのどちらの表現も画家の全作品中、特に白眉の部類に属する出来栄えを見せている。父なる神の威光を受け光り輝くイエスの周りには、聖母マリアや洗礼者聖ヨハネを始めとする諸聖人の他、幾多の天使が描かれているほか、サント・トメー聖堂の司祭や当時の知識人や有力者に囲まれながら埋葬されるオルガス伯の周囲にはエル・グレコ自身の姿や画家の息子であるホルヘ・マヌエルの姿も描かれている。
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