2011/01/13掲載
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アペレスとカンパスペ1813-1816年(Apelle peignant Campaspe devant Alexandre) 96×154cm | 油彩・画布 | リール美術館
カンパスペを愛してしまう画家アペレス。本作は1世紀北イタリアの博物学者プリニウスが遺した書物≪博物誌≫に典拠とした、古代ギリシアの偉大なる画家アペレスとアレクサンドロス3世(アレクサンダー大王)、そしてその愛妾(情婦)カンパスペに纏わる伝説的な逸話を主題とした作品である。
【カンパスペを愛してしまうアペレス】 柔らかくその身をくねらせるカンパスペ。本主題は、アレクサンドロス大王の愛妾カンパスペを描く画家アペレスが彼女を愛してしまい、アレクサンドロス大王もアペレスが自身より深くカンパスペを理解していることを悟り、描きあがったカンパスペの絵を受け取る換わりに、代償としてカンパスペをアペレスへ与えたという内容である。
【柔らかく身をくねらせるカンパスペ】 全てを悟るアレクサンドロス大王。画面右側に寝台の上で柔らかくその身をくねらせるカンパスペが美しい裸婦の姿で配され、それと対称性を保つかのように画面右側へは男性の象徴たる裸体のアレクサンドロス大王とデッサンするアペレスが配されている。
【全てを悟るアレクサンドロス大王】 |