2004/09/10掲載
■
皇帝ナポレオン一世と皇后ジョゼフィーヌの戴冠式(Couronnement de l'Emoereur et de l'Imperatrice) 1805-1807年 | 629×926cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館
この場面は実際の式の様子より脚色され描かれている。ナポレオンは自身にではなく妻ジョゼフィーヌに戴冠する姿に、半ば強制的に出席させられた教皇は、両手を膝の上に置くのではなく、皇帝の正当性、ローマ教皇が祝福し賛同していることを表現する為に、聖母マリアの受胎を祝福する天使のポーズと同じ手の仕草に変更された。
【実際とは異なる式の様子】
皇帝より権威のある教皇に背を向け、ナポレオン自身が妻ジョゼフィーヌに戴冠することで、画家は絵の中の主人公が誰であるかを明確した。本来ならばもう少し年配であったジョゼフィーヌは、美しさと初々しさを演出するために、ダヴィッドの娘をモデルにし描かれた。
【皇后ジョゼフィーヌの姿】 |