2010/05/14掲載
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ペクール夫人の肖像(Portrait de Geneviève-Jaquerine Pécoul) 1784年 81×64cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館(パリ) 関連:対画 『シャルル=ピエール・ペクールの肖像』 【写実性の高いペクール夫人の描写】
丹念に描き込まれた胸元のレース。本作でペクール夫人は首元などをレースで、また胸元や帽子を大きな朱色のリボンで装飾する紫桃色の艶やかなドレスを身に着けており、その金属的な質感とレース部分の柔らかな質感の対比や、古典的な厳しい色彩表現には眼を見張るものがある。
【丹念に描き込まれた胸元のレース】
夫人が身に着ける衣服の豊かな質感表現。フランス革命時、ダヴィッドは熱心なジャコバン派(革命派)であり、当時のフランス国王ルイ16世の処刑に賛成した為、王党派であったペクール家と疎遠になり、一時的にではあるが妻とも離別している。
【衣服の豊かな質感表現】 |