2005/08/15掲載
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アンナレーナ祭壇画(Pala di Annalena) 1437-1440年頃180×202cm | テンペラ・板 | サン・マルコ美術館
神性と敬虔を兼ね備えた聖母マリアと幼子イエスの表現。本主題≪聖会話≫とは、同一の画面内に聖母子と諸聖人を描く主題で、ルネサンス初期より最も多く描かれ始めた主題のひとつである。
【神性と敬虔を兼ね備えた表現】
メディチ家の守護聖人聖コスマスと聖ダミアヌスが描かれる画面左部分。聖コスマスと聖ダミアヌスはアラブア生まれの双生児で、病弱者に外科的医療をおこなったとされる聖人。医師や薬剤師の守護聖人のほか、メディチ家の守護聖人としても知られている。左から殉教者聖ペトルス、聖コスマス、聖ダミアヌス。
【メディチ家の守護聖人】
豊かな感情表現がなされた諸聖人たち。優美な美しさと、高潔な人物表現が本作、そしてフラ・アンジェリコの大きな魅力のひとつである。画面中には、右から聖フランチェスコ、聖ラウレンティウス、福音書記者聖ヨハネが配された。
【豊かな感情表現がなされる諸聖人】 |