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作品イメージ
homeページCollection常設展示ルネサンス芸術ヒエロニムス・ボス (Hieronymus Bosch)
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2006/08/05掲載
【全体図】
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愚者の船 (The Ship of Fools) 1490-1500年頃
57.8×32.6cm | 油彩・板 | ルーヴル美術館(パリ)

偉大なる画家ヒエロニムス・ボスを代表する作品のひとつ『愚者の船』。作品の制作経緯や意図は不明であるが、一般的には詩人であり法学者でもあった当時の知識人セバスティアン・ブラントの著書『愚者の船(1494年刊)』との強い関係性によって解釈される。ブラントは著書『愚者の船』の中で、当時のキリスト教の混乱は異教徒によってもたらされ、その異教徒の中心はトルコ人であるとしている。本作において著書『愚者の船』との関連が指摘されるのはトルコを示す三日月の旗の存在や、キリスト教の混沌を示す中央の修道士と修道女を始めとした人々の愚行によるものであるが、当時の宗教劇や祭事に登場した「青船」や、当時のネーデルランドの人文学者エラスムスによる著書「痴愚神礼讃(1509年刊)」との関連性も指摘されているほか、「七つの大罪」の祭壇画の一部と推察する研究者も多く、図像的解釈は諸説唱えられており、現在も研究が続けられている。なおニューヘブンのエール大学付属美術館が所蔵するボス作品『快楽と大食の寓意』と同パネルであるとする説も唱えられている。

関連:エール大学付属美術館所蔵『快楽と大食の寓意』


【中央の修道士と修道女】
中央の修道士と修道女。本作の制作経緯や意図は不明であるが、一般的にはトルコを示す三日月の旗の存在や、キリスト教の混沌を示す中央の修道士と修道女を始めとした人々の愚行の表現から、詩人であり法学者でもあった当時の知識人セバスティアン・ブラントの著書『愚者の船(1494年刊)』との強い関係性によって解釈される。

【ナイフを手にする男】
ナイフを手にする男。その手の先には鳥の肉とトルコを示す三日月の旗が配される。また高い樹木の上にはフクロウが描かれているも、その解釈は善悪の象徴説、災いの象徴説、愚行に打ち勝つ知の勝利の象徴説など諸説唱えられている。

【裸の貧困者】
裸の貧困者。また本作には当時の宗教劇や祭事に登場した「青船」や、当時のネーデルランドの人文学者エラスムスによる著書「痴愚神礼讃(1509年刊)」との関連性も指摘されているほか、「七つの大罪」の祭壇画の一部と推察する研究者も多く、図像的解釈は諸説唱えられており、現在も研究が続けられる。

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