2006/05/10掲載
■
書斎の聖アウグスティヌス(Sant' Agostino nello studio)1480-1481年 | 152×112cm | フレスコ | オニサンティ聖堂 関連:ギルランダイオ作『書斎の聖ヒエロニムス』
強ばった表情の聖アウグスティヌス。本作に描かれる聖人≪聖アウグスティヌス≫は4世紀から5世紀にかけて活動をおこなったラテン教会四大博士のひとりで11世紀に創設された聖アウグスティノ教会の教祖としても知られる、キリスト教で最も著名な聖人のひとりである。
【強ばった表情の聖アウグスティヌス】
聖アウグスティヌスのアトリビュートである司教冠。本作ではメディチ家の支配によってフィレンツェで隆盛を極めた牧歌的で大らかな人文主義的傾向を逸脱し、精神的な不安定を感じさせる人物の表情などに1478年に起こったジュリアーノ・メディチ暗殺事件の影響が感じられる。
【聖アウグスティヌスを示す司教冠】 |