2006/04/07掲載
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柘榴の聖母(Madonna della Melagrana) 1487年頃直径143.5cm | テンペラ・板 | ウフィツィ美術館(フィレンツェ)
本作の題名の由来となる受難の象徴≪柘榴≫を手にする幼子イエス。本作は1487年にフィレンツェ政庁から当時、同地随一の人気を誇っていたボッティチェリに委嘱され手がけられた作品と同一視されている。
【受難の象徴≪柘榴≫を手にするイエス】
後に父なる神から授かった我が子イエスが歩む茨の道を憂う聖母マリア。トンド(円形)形式による聖母マリアと幼子イエスを中心に複数の天使達を配する典型的な聖母子像の図像が取られている。
【イエスの生涯を憂う聖母マリア】
フィレンツェ派の大きな特徴である繊細で豊かな色彩によって表現される調和と均整の取れた空間構成。フィレンツェ派最大の巨匠ボッティチェリの最も特徴的な表現が非常に高度な手法によって示されている。
【画家の特徴である繊細で豊かな色彩】 |