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雪中の狩人(The Hunters in the Snow)1565年
117×162cm | Oil on panel | ウィーン美術史美術館 |
季節ごとの農民の生活を克明に描いた連作月暦画の1点『牛群の帰り』。ブリューゲルの友人でありアントウェルペンの裕福な金融商人ニコラース・ヨンゲリンクの邸宅の装飾画として制作された連作月暦画は2ヶ月毎の生活を描いた合計6点からなる作品群の1点だと推測されている本作は、収穫の見込めない冬期(12月・1月)に農民たちがおこなう狩猟の風景を描いた作品であると考えられている。ネーデルランドの伝統的な月暦農事の図像を周到しつつ、画家独自の画風で大自然に繰り広げられる農民の営みを季節感に満ちた情景が描かれている本作は、連作月暦画の中でも特に秀逸の出来栄えを見せており、古くから農民画家ピーテル・ブリューゲルの特徴が良く示された最高傑作のひとつとして知られている。
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