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作品イメージ
homeページCollection常設展示ルネサンス芸術ロベルト・カンピン (Robert Campin)
Work figure (作品図)
Description of a work (作品の解説) 2006/06/02掲載
【全体図】
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聖母子 (Virgin and Child) 1428年頃
160×68cm | 油彩・板 | シュテディール美術研究所

≪フレマールの画家≫との呼称を生むきっかけとなった初期ネーデルランド絵画の大画家ロベルト・カンピンの最も重要な基準作のひとつ『聖母子』。縦160cm、横幅68cmと人間の等身大ほどの大きさである本作は、本来、多翼祭壇画の翼部分として描かれた作品であると推測されている。おそらくは国外追放を受けた後の1428年頃に手がけられた本作に描かれるのは、憂いと慈愛を含んだ複雑な表情を浮かべる聖母マリアと、降誕したばかりでありながら神の子として威厳と聖性に満ちた端正な面持ちの幼子イエスを描いた典型的な≪聖母子像≫で、ロベルト・カンピン作品の最重要の様式基準となる極めて写実性に富んだ描写表現が大きな特徴のひとつである。初期ネーデルランド絵画独自の伝統の基礎となった、この日常生活を切り取ったかのような油彩による圧倒的な写実的着色方式は、ロベルト・カンピンと初期ネーデルランド絵画最大の巨匠ヤン・ファン・エイクによってネーデルランド地方独自の様式へと昇華し、イタリアに始まったルネサンス美術と双璧をなす様式美として現在も人々を魅了している。また聖母マリアや幼子イエスなど登場人物以外にも大地に生える草花の徹底されたリアリティや背景の国際ゴシック的文様などに、一時≪フレマールの画家≫と呼ばれた伝説的画家ロベルト・カンピンの描写的特長を捉えることができるほか、画面全体を支配する統一感を持った独特の空間構成などに後世の画家へ決定的な影響を与えたロベルト・カンピンの偉大な功績が示されている。


【複雑な表情を浮かべる聖母マリア】
憂いと慈愛を含んだ複雑な表情を浮かべる聖母マリア。本来、多翼祭壇画の翼部分として描かれた作品であると推測されている本作はおそらくは国外追放を受けた後の1428年頃に手がけられたとされている。

【威厳と聖性に満ちた幼子イエス】
降誕したばかりでありながら神の子として威厳と聖性に満ちた端正な面持ちの幼子イエス。初期ネーデルランド絵画独自の伝統の基礎ともなった、ロベルト・カンピン作品の最重要の様式基準となる極めて写実性に富んだ描写表現が本作の大きな特徴のひとつである。

【油彩による圧倒的な写実的着色方式】
この日常生活を切り取ったかのような油彩による圧倒的な写実的着色方式。また聖母マリアや幼子イエスなど登場人物以外にも大地に生える草花の徹底されたリアリティや背景の国際ゴシック的文様などに、≪フレマールの画家≫と呼ばれた伝説的画家ロベルト・カンピンの描写的特長を捉えることができる。

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