2006/01/31掲載
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ボッティジェラ祭壇画(Pala Bottigella) 1486年頃175×124cm | テンペラ・板 | パヴィア市立美術館
非常に現実的でありながら聖性を損なわない優美な聖母マリアの表現。パヴィアのサン・トンマーゾ聖堂ボッティジェラ家礼拝堂のために制作された本作は、聖母子を中心に諸聖人と寄進者を配した≪聖会話≫を主題に描かれた。
【優美な聖母マリアの表現】
寄進者ジョヴァンニ・マッテオ・ボッティジェラに祝福を与える幼子イエス。遠近法と現実の観察に基づく光彩表現を用いた優美な表現は、ロンバルディア派に決定的な影響を与えた。
【寄進者に祝福を与える幼子イエス】
聖ヒエロニムス(左)と洗礼者聖ヨハネ(右)。聖ヒエロニムスはラテン教会四大博士のひとりで、教会公認訳となる聖書のラテン語訳を完成させた。洗礼者聖ヨハネは旧約聖書における最後の預言者であり、主イエスへ洗礼を施した人物。
【聖ヒエロニムスと洗礼者聖ヨハネ】
聖ステパノ(左)と聖マタイ(右)。7助祭のひとりで最初の殉教者としても知られる聖ステパノ。カファルナウムの収税吏であった聖マタイは、イエスに召命される以前はレビと呼ばれていた。
【聖ステパノと聖マタイ】
寄進者ジョヴァンニ・マッテオ・ボッティジェラの妻ビアンカ・ヴィスコンティ(左)と福者シビリーナ・ディ・パヴィア。画家の円熟期となる1480年代の特徴を示すメランコリックな表現。
【ビアンカ・ヴィスコンティとパヴィア】 |