Description of a work (作品の解説)
2004/10/25掲載
Work figure (作品図)
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サン・ジョヴェナーレ三翼祭壇画


(Trittico di San Giovenale)1422年
108×153cm | テンペラ・板 | カッシア・ディ・レッジェッロ

現存するマザッチョ作品中、最初期のものとされる『サン・ジョヴェナーレ三翼祭壇画』。本作の主題でもある玉座の聖母子と天使を配する≪聖会話≫を描いた中央部分(108×65cm)の『玉座の聖母と幼子イエス、二天使』、祭壇画左翼部分(88×44cm)である『聖バルトロマイと聖ブラシウス』、祭壇画右翼部分(88×44cm)『聖ユウェナリスと修道院長聖アントニウス』から構成される本三翼祭壇画は、第二次大戦後にフィレンツェ郊外のカッシア・ディ・レッジェッロのサン・ジョヴェレーナ聖堂(サン・ピエトロ教区聖堂)で発見された作品で、時代考証など様々な点から研究された結果マザッチョ最初期の作品と認められた。聖母子の厳粛な表情や様式的構図など古典的な作風にもマザッチョのリアリスム的な表現が見受けられ、左右の祭壇画部分から本作の帰属が研究されたことが知られている。左翼部分『聖バルトロマイと聖ブラシウス』の聖バルトロマイはキリスト十二使徒のひとりで、インドへキリスト教を伝道し、アルメニアで身の皮を剥がれ殉教したと伝えられている。なお本画面の下部には「1422年4月23日」と制作年が記されている。


【全体図】
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108×65cmの大きさで描かれた中央部分『玉座の聖母と幼子イエス、二天使』の姿。本画面の下部には「1422年4月23日」と制作年が記されている



【玉座の聖母と幼子イエスの姿】
88×44cmの大きさで描かれた左翼部分『聖バルトロマイと聖ブラシウス』。聖バルトロマイはキリスト十二使徒のひとりで、インドへキリスト教を伝道し、アルメニアで身の皮を剥がれ殉教したと伝えられている。ミケランジェロが手がけた『最後の審判』でも、ミケランジェロの自画像として描かれている。



【聖バルトロマイと聖ブラシウス】
上記の『聖バルトロマイと聖ブラシウス』と同じく88×44cmの大きさで描かれた右翼部分『聖ユウェナリスと修道院長聖アントニウス』。左右の祭壇画部分から本作の帰属が研究された。



【聖ユウェナリスと聖アントニウス】

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