2005/08/17掲載
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モンテフェルトロ祭壇画(ブレラ祭壇画)1472-1474年(Pala di Montefeltro (Pala di Brera)) 251×172cm | テンペラ・油彩・板 | ブレラ美術館(ミラノ)
厳粛な面持ちの聖母マリア。極めて正確に測られ描かれる遠近法を用いた背景と、この神妙ながら深い神性を携える人物の表現こそ、本作がルネサンス芸術の傑作として、今日も高く評価されている大きな要因である。
【厳粛な面持ちの聖母マリア】
計画的に配された諸聖人たち。寄進者フェデリコ・ダ・モンテフェルトロを除き、人物をほぼ横一列に配することによって、画面内へ高い安定感を生み出している。左から洗礼者聖ヨハネ、聖ベルナルディーノ、聖ヒエロニムス。
【洗礼者聖ヨハネら諸聖人たち】
敬虔な印象の諸聖人たち。規則的な配列が画面内へ一定の美しさを生んでいる。右から福音書記者聖ヨハネとされる老聖人、殉教者聖ペトルス(聖ドミニコ会の聖人)、聖フランチェスコ。
【聖フランチェスコら諸聖人たち】
寄進者フェデリコ・ダ・モンテフェルトロの姿。ウルビーノ公(領主)であったフェデリコ・ダ・モンテフェルトロは、1460年代頃からピエロ・デラ・フランチェスカと深く親交を持った人物。また祈りを捧げる手は後補されたものと記録に残っている。
【寄進者フェデリコ・ダ・モンテフェルトロ】 |