Description of a work (作品の解説)
2004/09/21掲載
Work figure (作品図)
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美しき女庭師(聖母子と幼児聖ヨハネ)

 1507年
(Bella Giardinier (Madonna col Bambino e san Giovannino))
122×80cm | 油彩・板 | ルーヴル美術館(パリ)

パリのルーヴル美術館が所蔵したことによって、最も多くの人々に知られることになったラファエロ制作の聖母子像のひとつ『聖母子と幼児聖ヨハネ』。通称の美しき女庭師という名称で今なお魅了し続けている本作は1507年、フィレンツェ滞在時に手がけられ、明るく澄み渡った牧歌的な風景の中、地に腰を下ろし謙譲を示す聖母マリアと、ミケランジェロの影響であろう躍動感に富んだ表現をされる幼児キリストから、ラファエロの代名詞ともなった聖母子の姿の典型が伺える。ゴシック期より盛んに描かれてきた聖母子像に、ラファエロは母親の母性を画面中に表現し、多くの人々から支持を得た。本作はその最も典型的な作例のひとつである。聖母子の構図ではヨルダン川でキリストへ洗礼をおこなった聖ヨハネは大人として描かれることもあるが、本作のようにキリスト同様、幼子として描かれることが多かった。


【全体図】
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幼子キリストに慈しみの視線を送る聖母マリア。ゴシック期より盛んに描かれてきた聖母子像に、ラファエロは母親の母性を画面中に表現し、多くの人々から支持を得た。



【聖母マリアの母性】
その身体を大きく捩り、空間に躍動とリズムを生んだ幼子キリストの姿。当時既に巨匠と呼ばれていたミケランジェロの描く身体のダイナミックな動きに大きな影響を受け、それが表現されたものだと考えられる。



【幼子イエスの姿】
木製の十字架を手に持つ洗礼者聖ヨハネ。聖母子の構図ではヨルダン川でキリストへ洗礼をおこなった聖ヨハネは大人として描かれることもあるが、本作のようにキリスト同様、幼子として描かれることが多かった。



【洗礼者幼子聖ヨハネの姿】

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