Description of a work (作品の解説)
2004/09/21掲載
Work figure (作品図)
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玉座の聖母子と洗礼者聖ヨハネ、バーリの聖ニコラウス


(アンシデイの祭壇画)

1504-1506年
(Madonna con il Bambino leggente trono e due santi)
274×152cm | 油彩・板 | ロンドン・ナショナル・ギャラリー

ペルージアの修行時代からフィレンツェ滞在時代にかけて手がけたラファエロ初期の代表作的な祭壇画『玉座の聖母子と洗礼者聖ヨハネ、バーリの聖ニコラウス』。本作はペルージアのサン・フィオレンツィオ・ディ・セルヴィーティ聖堂内アンシデイ礼拝堂のために制作され、主題は玉座の聖母子に、成人の聖ヨハネ、守護聖人聖ニコラウスを左右に配した≪聖会話≫。所蔵先のロンドン・ナショナル・ギャラリーでは最も人気の高い作品のひとつとして公開されている。玉座に鎮座し幼子キリストを抱く聖母マリアはキリスト教徒が日常の祈りの際に模範とすべき文章を集めた書物≪祈祷書≫を熱心に読んでいる姿で描かれ、信仰の重要さを表現し、模範的な祭壇画として教会の支持を得た。キリストの洗礼者でもある左手に透明な十字架を持ち、成人の姿をした聖ヨハネは右手で、救世主として生誕した幼子キリストを指し示している。バーリの聖ニコラウスは、黄金を渡し身売りされそうだった貧しい貴族の娘を救う伝説のほか、食肉として切り刻まれようとした子供を救った伝説や、死後、嵐を沈め船乗りを救ったなどの伝説が残る聖ニコラウスは、小アジアのミュラで生を受けた司教で、サンタクロースの原型となった人物である。


【全体図】
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玉座に鎮座し幼子キリストを抱く聖母マリア。聖母マリアはキリスト教徒が日常の祈りの際に模範とすべき文章を集めた書物≪祈祷書≫を熱心に読んでいる姿で描かれ、信仰の重要さを表現し、模範的な祭壇画として教会の支持を得た。



【玉座に鎮座する聖母とキリスト】
左手に透明な十字架を持ち、成人の姿をした聖ヨハネ。キリストの洗礼者でもある聖ヨハネは右手で、救世主として生誕した幼子キリストを指し示している。



【成人の姿をした聖ヨハネ】
バーリの聖ニコラウスの姿。黄金を渡し身売りされそうだった貧しい貴族の娘を救う伝説のほか、食肉として切り刻まれようとした子供を救った伝説や、死後、嵐を沈め船乗りを救ったなどの伝説が残る聖ニコラウスは、小アジアのミュラで生を受けた司教で、サンタクロースの原型となった人物。



【守護聖人聖ニコラウス】

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