2004/09/24掲載
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受胎告知(Annunciazione) 1559-1564年頃403×235cm | 油彩・画布 | Church of San Salvador
受胎を告げられる聖母マリア。ティツィアーノは聖告の突然性をドラマティックに表現するため、直前まで読んでいたことを予測させる要素として、聖母マリアの手に祈祷書を持たせた。
【受胎を告げられる聖母マリア】
聖胎を告知する大天使ガブリエル。神の使者として描かれる大天使の翼は、完成当初、深い青色(又は藍色)で描かれたことが判明しており、画面中には色彩の配置方法などティツィアーノならではの色彩的特長が見られる。
【大天使ガブリエルの姿】
三位一体の一部、白い鳩。ルネサンス以降、三位一体の考えでは、白い鳩は三位の一部である聖霊が変化したものだとされ、本作では受胎告知が神の意志であることを示す神の代理人として描かれたと考えられている。
【三位一体の一部、白い鳩】 |