Description of a work (作品の解説)
2007/12/28掲載
Work figure (作品図)
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朝食(昼食)

 (Le Déjeuner) 1739年
82×66cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館(パリ)

ロココ美術盛期の巨匠フランソワ・ブーシェの代表的な風俗画作品のひとつ『朝食(昼食)』。画家が画業の初期にしばしば手がけた17世紀オランダ風俗画風の作品の中でも、特に知られている(ブーシェ36歳頃の)作品である本作は、18世紀当時のフランスの貴族階級の典型的な朝食の情景を描いた作品である。公式的な場面ではでない為、決してフォーマルな装いではないが、品が良く質の高そうな衣服を着た女性二人と子供達が、給仕の入れるショコラ(又はコーヒー)を口にする姿は、当時の貴族らの殆ど儀式化(習慣化)された生活そのものである。また画面の中でとりわけ印象的な存在感を放つ背の高い大鏡や、そこから突き出した金の箔が施された装飾的な燭台、豪奢な壁掛け時計、そして当時フランス宮廷内で流行していたシノワズリ(中国趣味)風の置物などは、何れも当時の諸貴族らが好んだ美術趣味(流行)であり、画面に至る所に社会的流行やその背景が描き込まれていることも注目すべき点のひとつである。大鏡台の上部に配される楕円形の絵画は、同時代の画家モリエールの(版画に基づく?)作品であると推測されている。なお居間のような部屋の様子や遊具を持つ子供が描かれていることからも本作は一般的には『朝食』の場面とされているが、一部の研究者や批評家からは昼食後にショコラ(又はコーヒー)を飲む姿を描いたとする説も唱えられている。


【全体図】
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遊具を持つ子供に視線を向ける女性。画家が画業の初期にしばしば手がけた17世紀オランダ風俗画風の作品の中でも、特に知られている作品である本作は、18世紀当時のフランスの貴族階級の典型的な朝食の情景を描いた作品である。



【遊具を持つ子供に視線を向ける女性】
子供の食事を与える女性。公式的な場面ではでない為、決してフォーマルな装いではないが、品が良く質の高そうな衣服を着た女性二人と子供達が、給仕の入れるショコラ(又はコーヒー)を口にする姿は、当時の貴族らの殆ど儀式化(習慣化)された生活そのものである。



【子供の食事を与える女性】
ショコラ(又はコーヒー)を入れる給仕。背の高い大鏡や、そこから突き出した金の箔が施された装飾的な燭台、豪奢な壁掛け時計、そして当時フランス宮廷内で流行していたシノワズリ(中国趣味)風の置物などは、何れも当時の諸貴族らが好んだ美術趣味(流行)である。



【ショコラ(又はコーヒー)を入れる給仕】

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