2008/01/17掲載
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ヴィーナスの勝利(Triomphe de Vénus) 1733年頃-1740年130×162cm | 油彩・画布 | ストックホルム国立美術館
視線を落す愛と美と豊穣の女神ヴィーナス。本作に描かれるのは、画家がその生涯の中で最も多く手がけた画題のひとつである女神≪ヴィーナス(ギリシア神話のアフロディーテと同一視される)≫の司る≪愛≫と≪美≫が勝利を収めた場面である。
【視線を落す愛と美の女神ヴィーナス】
理想化されない現実的な官能性に溢れた裸婦表現。。本作に描かれるヴィーナスやニンフらの裸婦表現は、いずれも理想化されない現実的な官能性に溢れており、観る者を愛と美が勝利した甘美な世界へと誘う。
【現実的な官能性に溢れた裸婦表現】
軽やかに天空を舞うアモルたち。隆々とした肉体美を見せる裸の男たちの逞しい躍動感や、天空を舞う複数のアモルたちの軽やかな運動性、光の輝きに満ちた明瞭で対比の大きい色彩表現などは盛期ロココ様式の典型である。
【軽やかに天空を舞うアモルたち】 |