2008/07/01掲載
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音楽の象徴(音楽の寓意、音楽のアトリビュート)(Attributs de la Musique) 1765年 91×145cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館(パリ) 関連:『芸術の象徴(芸術の寓意、芸術のアトリビュート)』
正面を向けられた小型のリュート(マンドール、マンドリン)。本作はアカデミー書記長の職に就いていた画家の良き友人シャルル・ニコラ(コシャン)の仲介で、建築総督マリニー侯爵のショワジー城内「遊戯の間」の談話室(控え室)扉上の装飾画として制作された3点の静物画の中の1点である。
【正面を向けられた小型のリュート】
硬質的な木製のフルート。一見すると無秩序的に配されたように感じられる楽器など各構成要素であるが、画面中央では正面を強調するかのように、画面の左右では奥へと向かうように(奥行きを強調するかのように)処理されており、構成要素の配置が絶妙に計算されている。
【硬質的な木製のフルート】
画面の最上部へ配されるトランペット。1765年のサロンにも出品され、好評を博した作品としても知られている本作以外に制作された2点の作品のうち『芸術の象徴』は現存(ルーヴル美術館所蔵)するものの、『科学の象徴』は消失している。
【最上部へ配されるトランペット】 |