2008/05/02掲載
■
葡萄と石榴(ブドウとザクロ)(Raisins et granades) 1763年47×57cm | 油彩・画布 | ルーヴル美術館(パリ) 関連:対画 ルーヴル美術館所蔵 『ブリオシュ(ブリオッシュ)』
画面中央に配される黒葡萄と白葡萄。本作は王立絵画・彫刻アカデミー後、風俗画を主体として絵画を制作していたシャルダンが、再び静物画制作に取り組むようになった晩年期(1750年以降)に手がけられた作品のひとつである。
【画面中央に配される黒葡萄と白葡萄】
瑞々しく弾けた柘榴の卓越した描写。正確に描写される弾ける熟した赤い柘榴の果肉や種の、静謐な雰囲気に命を宿す生命的効果と造形的な趣、画面右端のワイングラスの(柘榴とは対照的な)硬質性と繊細な光の反射の表現は、特に秀逸の出来栄えを示している。
【瑞々しく弾けた柘榴の卓越した描写】 【水差しの白く輝くような質感】 |