Description of a work (作品の解説)
2004/10/03掲載
Work figure (作品図)
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可愛いいたずら娘

 (La Finette) 1772年
90×76cm | 油彩・画布 | 個人所蔵

フランス革命までのロココ美術を支えたフランスの画家ジャン・オノレ・フラゴナールの愛らしい寓意的肖像画『可愛いいたずら娘』。当時流行していたシノワズリ(中国趣味)の影響を受けながら、軽やかな主題である子供の遊戯に主題の着想を得て描かれた本作は、キリスト教的精神とは対極をなすような悔い入ることのない活力と生命力が、画面中にみなぎっているが、子供自体が主題なのではなく、華奢な身体つきをした可愛らしく優雅な娘が好色と戯れ誘惑することを主題として導き出している。この踊るような筆致によってリズミカルに描かれる娘の華奢な胴体などに示される、(後に一大様式となった印象派にも通じる)大胆に配置しながらも、伸びやかで生命力に溢れる線の表現は圧巻の一言である。ロココの語源であるロカイユ(貝殻装飾)の名に相応しい、見事な装飾的着色技法によって描かれる本作は、フラゴナールの作品世界のみならず、ロココ芸術の本質や様式的特徴が見事に表現される一枚となった。


【全体図】
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ロココの語源であるロカイユ(貝殻装飾)の名に相応しい、見事な装飾的着色技法によって描かれる本作は、フラゴナールの作品世界をもよく表現している。



【装飾的な着色技法】
踊るような筆致によってリズミカルに描かれる娘の華奢な胴体。後に一大様式となった印象派にも通じる大胆に配置しながらも、伸びやかで生命力に溢れる線の表現。



【生命力に溢れる踊るような筆致】

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