2008/10/04掲載
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戯れる二匹の犬(2匹のプードル犬)(Deux chiens jouant) 1891年頃 36.3×39.7cm | 油彩・画布 | サウサンプトン市立美術館
じゃれ合う二匹のプードル犬。本作はボナールが飼っていた愛犬ラヴァジョーを描いたデッサンに基づいて制作されたと推測される作品で、元来、このデザインは飾り棚の扉に填め込まれるパネルとして考案されたものであった。
【じゃれ合う二匹のプードル犬】 立体感を除外した平面的なアプローチ。画面には右上、左下へと二匹のプードル犬が配されており、二匹はじゃれ合う様に互いの方へ顔を向けており、黒い輪郭線で囲まれたプードル犬は、立体感を除外し平面的にアプローチすることによって影絵(シルエット)のような形状と化している。
【立体感を除外した平面的な展開】 斑模様のような独特の色彩。犬の柔らかい巻き毛や背景として描かれる草叢の描写は、あくまでも色面として取り組みながらも、斑模様のような独特の色彩によって表現されており、無意義的で意味の無い表現に陥る危険を避けている。
【斑模様のような独特の色彩】 |