2008/08/11掲載
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兎のいる屏風(Paravent aux lapins) 1902年六曲一双(161×45cm) | 油彩・紙 | 個人所蔵 関連:ピエール・ボナール作 『乳母たちの散歩、辻馬車の列』 画面の中に描かれる兎たち。1902年に制作された本作は複数の兎や交わう男女、東洋的(日本的)な情景などが配された、六曲一双で構成される屏風形式の作品で、ボナールは当時、日常での生活用具における美の導入を志しており、本作はその思想が具現化した一例でもある。
【画面の中に描かれる兎たち】 黒色の空の中で交わう男女。本作の、リズミカルな構成要素の配置や、通常とは明暗が逆転している(又は夜景を思わせるかのような)背景の配色、交わう男女など西洋的な画題と東洋的な画題の融合性などはボナールならではの個性的展開として観る者を魅了する。
【黒色の空の中で交わう男女】 【流水的で雲形の要素表現】 |